2013年1月アーカイブ

里山学習 宇治白川莵道小学校

2013年1月31日

例年、里山DSCN8362.JPGの環境学習に参加している。宇治の小学校4年生が年3回地域の里山に来て身近な環境について学ぶ授業に参加している。春 秋 冬の三回の授業で季節により里山の生きもの(昆虫 植物)などの変化を実体験の元に感じてもらう授業だ。今年度は秋には仕事の都合で参加出来なかったが、春と冬に参加した。夏の豪雨で里山の景色ががらりと変わり、子どもたちには自然の驚異を感じ取ってもらえたようだ。秋に比べて寒々し里山で、こどもたちは何を感じたろうか。答えはすぐにはでないだろうが、4年生ということで、記憶に残る9歳の節を乗り越えてきているので、きっとこれからの子どもたちに何か残してくれると思っている。
1月末の里山で見つけた生きものは、卵で冬越しをするもの 繭で冬越しをするもの、生きたままじっと耐えているものそれぞれの発見があった様だ。
ヤマアカガエルは3つも卵魂をつくっていた。春はやはり近いようだ。DSCN8375.JPG
今回は寒いのもあり、学校に帰り里山の地図作り(生きもの地図)を作成した。私はいつも子どもたちに生きものの不思議は答えないようにしている。たとえばヘクソカズラがあればまずつぶして匂いを嗅いでもらう、そこで「くさー」という声をまち「そやろ、これは臭い、臭いものには、へーとかくそがある。だから両方の名前を付けてヘクソカズラという」と答える。
今回はすごい発見があった、ヒガンバナについて、何故冬に葉を茂らせるのかを問うてみた。すると一人の女の子が、寒いときにお日様を独り占めするのと違うと答えた。その子は全くイメージで答えたのだがなんとすばらしい答えだ。私はそれに補足説明として。そうや、他に花は背が高くなるので夏には陽が当たらない、冬なら他の草は休んでいるので独り占めできる事を伝えた、その子は自分でもびっくりしていたが、これはこの子の、自慢話になるに違いない。子どもの発想は引き出せるものなんだとつくづく感じた。ヒガンバナは「花は葉を観ず葉は花を観ず」という言葉がある。これは4年生には少し難しいかも。
今回で里山学習は終わり参加賞は、大西さんの手作りのカエル(写真参照)だ、これはいい値段で売れると思うのは子ども心を失った私だけだった。DSCN8381.JPG

鴨川探鳥会 京都保問研 科学部会

2013年1月21日

今年も科学部会恒例の冬鳥観察会が20日の日曜に行われた。DSCN8284.JPG
今回の参加者は11人でした。でた鳥は全部で19種類。鳥は観たではなく、「でた」という。私が鳥を観だした頃から「何がでた」と鳥観行の時には聞いていた。でるなんてまるでお化けかと思いがちだが、素人は何がいましたか?なんて聞く、けれど玄人は、双眼鏡を持っている人とすれ違うと「何がでましたか」なんて聞く。そう聞かれると「こやつなかなかの者じゃな」と思い。わざと「たいしてでていません、オオタカぐらいですか」なんて自慢をそさらっという。相手も負けてはおらず「そうですか、トラツグミいましたよ」なんていい、言葉の火花を散らしてすれ違う。素人目には何が自慢なのか解らない。
 今回は加茂大橋から出雲路橋を超えたところまで、9時半から12時までたっぷり観ました。でた鳥はそれほどたいしたものはいませんが、ユリカモメの若いのと大人の区別では大いにDSCN8286.JPG盛り上がりました。鴨もカルガモ オナガガモ、ヒドリガモ マガモ コガモと一通りでました。サギもコサギ ダイサギ アオサギは常連で、カイツブリは数匹でました。加茂川には外来のヌートリアも生息していて、中州でのんびり親子がひなたぼっこしています。彼らには何の罪もないけれど、外来種ということで、目の敵にされている。ここでも生物の多様性が問われているとても身近な問題なのだ。
 それはさておき、スズメの中にレンジャクがいたらしい、二匹でいて交尾をしたと参加者が知らせてくれた。鴨の中には番が形成されつつあるようで、二匹で泳ぐ姿も目立つようになった。いよいよ春到来か。
加茂川はそれほど大きな川ではないけれど、沢山の鳥たちがいると言うことは、それだけ食べるものが沢山あるということで、生物の多様性は守られているということなのだ。
次回の探鳥会は2月2日土曜日 午後に宝ヶ池プレイパークで宝ヶ池公園のオシドリを子ども達と観察する。

ニンジンの苦闘

2013年1月19日

里山で写真を撮っていると 畑の畝のところに何かが置いてある。2013 1月01 (16).JPG
よく見るとニンジンだ。
 しかしこのニンジンとても苦労している。ニンジンの主要部分は、数本に分かれて、まるでタコの足のようになっている。きっと土が問題だったのだろう。のばし初めてようやく自分の置かれている状態に気がついたに違いない。しかし時すでに遅し、植物は動けない、じっと耐えて成長を続けたのだろう。あちこちに足?をのばしはじめ、これでもかこれでもかと苦労の後が見える。こうなれば、白い色をしていれば高麗人参として重宝されたものを彼は(彼女か?)しっかりニンジンとして貫き通して、成長をしてきた。
がんばって、踏ん張って、力一杯生き抜いたのだろう、顔が真っ赤だった。

宝ヶ池の森の今・未来を考える

2013年1月16日

宝ヶ池の森シンポジウムが13日行われた。DSCN8229.JPG
6つの話題提供があり、300人以上の参加者で大盛況だった。大学関係者・環境NPO・学生・地域の方・他府県のかたも多く見られた・また松ヶ崎学区の方も大勢参加されていて、感心の高さに驚いた、私はプレイパークのアシスタントをしている関係で寄せて頂いた。話題提供の中身は宝ヶ池周辺の歴史、移り変わり現状としてのソヨゴ林そしてどこでも問題になっている、ナラガレ 松枯れ 鹿の食害についての報告がされていた。どれも興味深いものだったが、提案の中に深泥が池の昔の写真があった。
この写真を見ると山の尾根沿いには松が生えていて、はげ山も見える、左側の手前ががたぶんチンコ山だと思う。この写真は1950年代ということでこのころから山に手が入らなくなったといわれている。里山をこの状態に戻すには、人がどれだけ山と関わる生活をしないと出来ない、経済優先ではとても出来ない、どうすればいいのか、また、この状態がいいのか、悪いのかそれも本当のところは解らないのです。
 森林は人の手が入らなければ極相林に変わります。これはある意味仕方がないことです。そのような状態になると森は暗くなり生物の多様性は少なくなります。生物の多様性は大事です。種の多様性・生態系の多様性・遺伝子の多様性といわれています。しかし、武田邦彦氏は「生物の多様性のウソ」という著書で、生物が多様化することはおかしい、絶滅こそ進化。人類はホモサピエンスの一種類しか今は生きていません。ネアンデルタール人は絶滅しました。それが何故起こったのかは解りませんが絶滅したおかげでホモ・サピエンスは拡大しています。また進化はトライアンドエラーで進化するとされています。環境や生態にあわないものは滅びて強いものが残るというのです。
  人 が生物の絶滅に関わる事も問題だと言われますが、人は自然の一員であるとも言われています。撹乱は自然のなかで起こることです。山が土砂崩れで流れたり、地震で土地が流されたり。でも人も土地改良という撹乱をしてきました。これも一つの撹乱ととらえるなら、人も自然に関わっているのです。ともいわれます。
 果たして今の自然をそのままの状態がいいのか それとも人為的に小さな撹乱して生物の多様性を求めるのがいいのか、これからの大きな課題として私は考え行こうと思います。
 追伸
二酸化炭素による地球温暖化のウソという本もあります。これはIPCCのデーターが間違って(創られた)いたと言われるものです。今の色々なことは、果たして何が正しいのか何が間違っているのか私には解りません。そういえば原子力発電は環境に優しい電力ですといっていた様な気がする。でも今の状況を見るとはたしてそうなのか疑問だ。そういえばこんな事もいっていた「原子力発電は「発電時」には二酸化炭素は出しません」その通りだ、爆発して壊れた時の事は言ってなかったなあ。

里山調査 モニタリング

2013年1月12日

今年初めてのモニタリングが里山で行われた、1月は鳥と植物。レストラン.JPG
朝7時半に里山に着くと一面霜がが降りている。霜柱もあちこちにみられる。鳥の調査は主に冬鳥と混群が観られた。林内では、シロハラもいて、鎮守の森にあるモミの木にはイカルが群れていた。この下にはレストランがあり、秋の開店からこの2月までは大いに繁盛している。そのレストランはモニタリングの場所から少し離れているのだけれど、メジロ・ツグミ・ヒヨドリなどが群れている。もうお解りと思うがこのレストランは柿の木です。この柿の木は霜柱.JPG毎年沢山実
る。ただしシブガキなのだろう人は誰もとらない。だから木で熟してこの時期からうまくなる。鳥の調査は葉が落ちた時期に行うので観やすいように思いがちだがそうはいかない、「鳥見行」と書いて(トリミング)というが、実は「鳥聞行」なのだ。冬場は鳥はさえずらないがじなきをする。ウグイスもジャジャと藪の中でなくし ホオジロもチャチチャチとなく、アオジはチャ チャなので、この区別は聞かないと解らないし区別できない。カラ類などはもっとわかりにくく、金属音で鳴くのだが初めて聞く人にはどれも同じに聞こえる。でもこの区別がつけば「鳥聞行」は最高に面白い、身近なところに沢山の生きものがいることが実感出来るからだ。
植物調査は、ほとんど散歩だった。田圃には薄氷は張ってあるが、アカガエルにはまだ早いようだ、来月になると生きものが動き出す。節分がやはり季節を分けているのかもしれない。
林の中で面白い声を聞いた。シロハラに似ているがカエルのようにも聞こえる。しかしこの時期カエルはまだ早いと思える。何か解らない。これがまた大事なことで、そのことを思って観察を続けているといずれ解る時が来る。解らないのが解るときが来るその時が一番うれしい、今解ることより、大事な事だと思っている。

野の鳥に

2013年1月10日

この冬はとても寒い京都では、今日も雪がちらちら舞い降りている。
先日商売繁盛を祈センダン.JPG願しに、恵比寿神社にいった。神を信じている訳ではないが、商売人は縁起を担ぐ、そこで毎年いくようにしている。人混みは苦手なので、朝早くほとんど誰もいない時間にいく。といっても8時頃だ、周りの屋台はまだどこも開いていない、開いていないどころか、人もいない、一応お参りらしきものをして境内を出た。建仁寺のところで一本のセンダンを見つけた。うれしいことにこのセンダンの実はほとんど食べられている。枝の下の方は何もついていない。ヒヨドリかツグミかムクドリかはたまたイカルかそれは解らないが、鳥が食べたことには違いない、寒い冬を越すためにセンダンの実はある。他にナンキンハゼやアキニレも沢山の鳥たちが食べ残した後が、木の周りにある。昨年は3月頃でもセンダンは食べられなく、冬鳥のことを心配していたが、今年は沢山渡って来ているようだ。
再来週の日曜日(20日)京都保育問題研究会の科学部会で加茂川探鳥会をする。今年で4回目のとりくみで、寒いのもあり参加者は少ないが、加茂川という身近な環境に沢山の冬鳥を観察出来る事がうれしい。人が来なくても、鳥はいるのでそれをみるだけでも私はうれしい、
いつものところにいつものやつがいることこれが一番うれしい。

お酒を,,,,。

2013年1月 3日

昨年につけた果実酒が飲み頃を迎えている。梅酒とマタタビ酒.JPG
一つは、梅酒。この梅酒はホワイトリカーでなく、果実酒ようの、ブランデーにつけてある。梅酒をつけるのは久しぶりなので、少し変わった感じになるかとやってみた。これが意外といける味で、ロックにしたり、寒い日はお湯割りでいただいている。冬はビールよりもこの方がありがたい、というのもビールだと夜中に一度起きなくてはならなくなる(笑)
もう一つは、これは珍し果実酒です。写真をみて、「おーーーーっ」と叫んだ人は、山歩きをしている人か、東北出身か、はたまた単なる酒好きか。
写真をよーく見ると中にどんぐりのようなものやクルミの中身のようなものが入っている。これは知る人ぞ知る(当たり前 知らない人は知らない)マタタビです。どんぐりの形のものはマタタビの実でクルミのようなものはマタタビの実の虫こぶ「木天蓼」(もくてんりょう)」です。この虫こぶは漢方薬にも使われるほどの珍重品で、これが入るだけでこの酒のランクが上がります。梅酒と同じように、ブランデーにつけてあるので、これが結構珍味です。マタタビの独特の味覚を残しながら、うまくブランデーとなじんで何ともいえぬ味です。
皆さんも一度試してみてはいかがでしょうか、マタタビ酒は結構身体にはいいそうです。
もちろんこのマタタビは昨年の夏に山に入りとってきたものです。しかし、今では知る人も多く、山の奥にいかないと手に入らないのです。
「木天蓼」(もくてんりょう)」は100g2000円もするんですよ。

冬の花

2013年1月 2日

新年明けましておDSCN8146.JPGめでとうございます  本年もよろしくお願い致します。   小泉 造園
 みなさん、よい年をお迎えの事と存じます。今年の冬はやはり例年よりは少し寒さが厳しく感じます。例年だと、雪は1月の終わりか2月に入らないと降らないのですが、今回は12月から降りまして、左京区の北の方では少しつもりました。落葉樹の樹々達はいち早く葉を落とし、この冬の準備を始めています。冬の間には花はほとんど咲きません。寒さを超えて、昆虫などの生きものが動き出すのを待つためです。しかし、この寒空に花をつけるものがあります、サザンカの花が代表で、団地内のはありませんがヤツデなども花をつけます。サザンカはチャドクガつくので、少し困った花ですが、この寒い時期にサザンカの花が咲くと、童謡の「たき火」を思い出します。残念ながらこのような環境はもう見かける事はなくなりました。たき火はしてはいけないし、落ち葉はゴミのように袋に入れられて捨てられてしまいます。私が子どもの頃は、学校にいく途中、どこかでたき火がしてあり、それにあたりながら学校に行ったものです。そのころは何も感じなかったですが、今になり、何か大事なものをなくしたような気がするのは私だけではないと思います。
 サザンカは結構目立ちますが、ヤツデはそれほど目立たない花です。しかしこの花には寒い冬を乗り切る生きものたちが集います、主にハエやアブ・ハチなどですがこれらはほとんどは成虫で冬を越します。
 このほかにビワの花はこの時期に咲きます。この花の媒介者は鳥です、花じたいそれほど目立つものではなく、鳥がつついても丈夫な形をしています、ツバキもそうですが「がく」がしっかりしているのDSCN8140.JPGです、鳥につつかれて落ちてしまえば実が実りませんからね。これとは正反対に人を楽しませる花があります。ご存じロウバイです、この花はいい香りがして、皆さんお正月の花に入れてあると思います。このロウバイは寒い時期に花を咲かせて、虫がいのちをつなぐために香りで呼び寄せて、実を実らせています。多くの花が咲く時期だと自分ところに媒介者が来る可能性が少ないからです。小さい花にも自分のいのちを次につなぐ工夫がされているのには驚かされます。
 写真はロウバイ  深泥が池のオオバンとヨシガモ