2012年12月アーカイブ

冬鳥とロウバイ

2012年12月30日

DSCN8140.JPG今年もバンがやってきた。20年ほど前には琵琶湖の北まで出かけないとこのオオバンは観察できなかった。ここ数年は深泥ヶ池でも観られるようになってうれしく思っている。琵琶湖だとやはり遠いので望遠鏡が必要だが、池だと双眼鏡でもしっかり観察できる。オオバンの他にも深泥が池にはバンというのもいる。コバンではないのよ。
 写真のもう一匹はヨシガモで、こいつは昔から何故か男前に観える。毎年同じ生きものが現れるのはとてもうれしいものです。そういえば今年のセンダンの実は食べられているものが多い。昨年は3月までたくさん実をつけていたから、この時期なくなるとやはりうれしい、きっと沢山の冬鳥が渡って来てくれているのだと感じる事が出来るからだ。
 町屋の剪定時にいただいたロウバイがつぼみを膨らませて一輪咲いた。この花は、12月から1月にかけて咲いてくれる。
剪定は主に夏過ぎに花芽がつくのでそのころ花芽を気にしながら切れば沢山の花をつけてくれる。
この花は、昆虫がいないときに花を咲かせる。でも夏に剪定していると所々DSCN8146.JPGに種をつけている、そうなんだ、花粉を運んでくれるものがいるんだ、ツバキやビワの花は花がしっかりしているので、鳥がくちばしでつついても大丈夫になっている、でもこの花は見るからにきゃしゃだ。 誰が花粉を運んでくれているのだろうか、この花はご存じいい香りがする。この香りに誘われて来る小さな虫が運んでくれているようです。冬の間でも小さな生きものは生きるために、命をつなぎ、花は子孫を残すために花を小さく香りを出して、そんな工夫をしてしっかり生きているんです。
人に香りを楽しませるためではありません。人は虫や花のおこぼれを楽しんでいるにすぎないのです。たぶん
 

冬をどうして越すか 2

2012年12月26日

DSCN8133.JPG 冬越しの方法は以前書いたが、成虫で越冬するものがいる反面、卵や蛹で越すものもある。右の写真はカマキリの卵だ、よく見かけるオオカマキリの卵が二つそれと松の葉についていいるものはあまり見かけないが、チョウセンカマキリの卵だ、どちらも仕事をしているときに見つけたものだ、昨年このオオカマキリの卵の中がどのようになっているかを、京都保問研で話題になり、カッターであけてみたことがある、あまりお勧めしないが、一度観てみる価値はある。ここで詳しく書くと観ないことになるので書かないが、雌のカマキリが産卵するときの苦労がわかる。
 チョウセンカマキリは、松の木の上の方についていた、昔からカマキリの卵が高いと雪が多いといわれる。本来この調査は、オオカマキリだが、チョウセンカマキリにも当てはまるかもしれない、この冬に雪がおければこれはきっと新たな発見かも(笑)DSCN8134.JPG
もう一つの写真は、アオスジアゲハの蛹だ。この蝶はご存じクスノキが食草だから当然葉っぱはクスノキだ。蛹は完全変態なので、中は一度組織をどろどろに溶かして組み立てるといわれている。残念ながらこの中はあけられない
カマキリはカッターで切っても春には幼虫が出てきたが、こいつは死んでしまうからね。

保育園で講演してきました。

2012年12月23日

DSCN8126.JPG先日 大阪府内の保育園で、園庭の話をしに行った。この保育園の園長先生は数年前に、私の園庭の話を聞いておられて、今回園舎増築に伴い園庭や屋上に改造を考えられて職員に園庭の話をしてほしいと依頼を受けた。園庭の話は、二時間ほどだったが、園長先生はアッという間に終わったと充実した時間だったと喜んでくれました
いつもスライドが100枚程度で、内容は「園庭大改造」に書かれているよりは深いのと、写真は実践のものを取り入れているので、わかりやすくなっている。
来年早々にも、もう一つ別件で、大阪府南部の保育園に園庭の講演の依頼がきている。この保育園の職員の方とドイツでの研修が一緒で、理事長先生が私の本を読んでいただき、話を聞いてみたいとお話をいただいた。
園庭の本を出して一年半、アマゾンでもだらだら売れていて、過去ベスト10番台は3回入ることも出来た。(同然そのときのデーターはプリントアウトしてある(笑))ただし、日頃は200番台半ばにいることが多い。知り合いの出版関係者に聞いてみると、だらだら売れるのはいいことだと言ってくれている
本もそこそこ売れて、講演もそこそこ、仕事もそこそこあれば一番いいのですがね。

2012年 京都環境フェスティバル

2012年12月10日

DSCN8110.JPG例年12月の第二土曜 日曜は京都府の環境フェスが行こなわれます。この企画はもう10年以上ビオネットとして参加しています。私たちのブースは里山などで取れた、木の実やツタなどを使い自由にリース作りをしてもらう企画です。例年クリスマス前なので大好評で子どもからお年寄りまで多くの参加者が来られます。参加人数は、約200人ほどが作られます。もちろん無料DSCN8115.JPGです。中にはお正月の飾りにするという方もおられ、里山の素材が各家の飾りになることはうれしいものです。またこのフェスは環境系の仲間が集まるので、京都府内で活動している仲間の一年ぶりの再会という形でもあります。知り合いのブースをのぞいて近況を話したり、情報交換の場でもあります。一年ぶりの再会もあったり、先月の森のようちえんでお会いした方との再会であったり、数年ぶりという方もおられます。皆さんそれぞれ活動しておられ、私もがんばらなければと、思いを新たにできる集まりでもあります。環境系の活動は、皆さんいきいき活動されていて、年配から沢山の力をもらっています。
私は草バッタと草玉 それにソテツの葉で虫かごを編んでそれを参加者のかたで興味をもった方に伝えました。草玩具は基本教えるものではないと、佐藤邦明さんから教えて頂いたので、基本伝えることにしています。
作られた方の中には、佐藤先生の本を購入されるという方もおられ、どんどん広がればいいかと思います。

里山モニタリング調査 2012

2012年12月 8日

DSCN8091.JPG毎月第二土曜日は仕事を休んで里山に出かける。これは6年前からおこなっている「里山モニタリング2000」という取り組みで。主に鳥(12月~5月)と植物が毎月行われている。12月は鳥がはじまり7時に調査地で行ったが、あいにくこの日は鳴かず飛ばすで、主な鳥はでた。9時からの植物調査(写真)は図鑑片手に調査が始まる。冬といえば植物は少ないと思いがちだが、結構あるもので、調査対象は、つぼみ・花・種のつけているものが対象となる。春に咲く、ホトケノザやニガナなども陽の当たるところでは咲いているものもある。おもしろは全員が、植物の専門家ではないということです。ですから、図鑑片手に、それぞれが経験と観察力で名前を考えます。下手をすれば一つの花に6人が集まりああでもない こおでもない 消去法で考えてそれも納得が行かず、10分以上も議論することもしばしば、それでも答えが出ると、一同うれしいもので笑顔でその花から離れます、花にしてみれば、わいわい集まり 何を騒いでいるのか 静かに咲いているのだからほっといてほしいものだと言いたげです。
月に一度だけ集まるのですが、これは結構情報交流にもなっていて、植物のはなしを中心に色々な情報が得られます。これだけでも楽しいものです。
来月は雪の中かもしれません。
7時からはじまった調査は12時すぎに無事終了しました。
調査が終わり帰路につく途中に鴨川七条で、ツバメをみつけました。車の中からでしたが、ツバメです。ただイワツバメなのかツバメなのか確認はできていません。たぶんこの時期なのでイワツバメの渡りかと思います。
里山でもワタリガラスの群れが飛んでいましたね。

京都保育問題研究会 科学部会参加

2012年12月 7日

DSCN8071.JPG毎月第一火曜日は、京都保育問題研究会の科学部会に参加しています。今月は、行事やなんやかやで参加者は少なかったですが、木の実を出し合って、まなびました。右の写真はチョコレートの中にシリブカガシというドングリの実が入っています。【わかるかな】このシリブカガシは磨けば磨くほど光り輝くというドングリで、子どもたちは拾っては服にこすりつけて磨くそうです。この日は、琉球スズメウリという珍しい実もあり、知り合いの造園やさんからもらったそうで、在来のスズメウリとは大きさ・形・色とすべてにわたり、琉球ぽかったです。このスズメウリの種も、カラスウリと同じようにカマキリの頭の形をしていました。少し長細い顔のカマキリでしたがね。
来月の1月は お出かけ部会として20日に京都鴨川で探鳥会をします。
例年カワセミなんかも観られるんです。写真は拾ってきた木の実を観察しているところです。

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巣箱のはなし 

2012年12月 3日

DSCN8061.JPG毎月第一日曜日は 午後から、京エコロジーセンターで[生きもの探偵団]という企画を担当している。春からはじまり、今回は鳥の巣箱の設置について、昨年巣箱をエコメイトさんと作り、今回はエコセンの屋上に設置したものを点検して清掃後新たに設置しなおした。
 その前に少し巣箱についてと、冬鳥の観察などをレクチャーしました。スライドは主にドイツの巣箱と日本の巣箱の違い、ヨーロッパでは、日本と違い巣箱は工具屋で売られている。日本では巣箱を売るという商売はみたことがない。ヨーロッパの人たちは、冬の間や鳥に関しての関心度が違うことなど、またバードテーブルにつても話しました。鳥インフルエンザがあるけれど、私としては、鳥インフルエンザにかかる確率を怖がって、身近な自然を遠さげる事の方が問題多いと問いたいDSCN8068.JPG。鳥インフルエンザは一般の方には感染しにくいとされている(今のところ)。
 鳥に興味を持ちはじめるには、冬鳥を観察することが一番いい。落葉している時の方が見つけやすいからね。双眼鏡でかんさつするのだけれど、双眼鏡の扱いは結構難しい。でも水鳥は望遠鏡を設置すれば子どもでも観察できる。このごろ水鳥は昔と違い近寄っても逃げなくなった。それは、人が鳥を捕らなくなったために、鳥が人は安全だと思い始めているんだって、ある本に書いてあった。これはいいことなのかそれともどうなのでしょうか。
冬の間にバードテーブルを設置して、野の鳥のかわいさを感じてほしい。春には餌の代わりに毛糸やわらを置いてあげると巣材になるんだよ。
エコセンに新たに3カ所設置しました。来年は巣箱からに雛がでるのを楽しみにしたいです。
 

今年の冬は雪が多いか

2012年12月 1日

 紅葉も一段落して、街路樹の落ち葉が、冬がそこまで来ていることを知らせてくれています。皆さんおかわりないことと存じます。キッチョウソウ
紅葉は皆さん楽しまれましたか?寺院では、夜間にライトアップしてまで紅葉を楽しませようと、観光客を取り込んでいますが、公団の中で、窓から見える紅葉が一番美しく、独り占めできるのではないでしょうか。
 師走ということで、この文字をみるたびに、慌ただしさと、来年は災いのない年でありますようにと思います。
 サザンカの花が今が盛りに咲いています。今年の柿はどこも豊作のようで、沢山頂き物をした。シブガキはいつものように吊してみました。フユウガキは例年だと食べてしまうが今年は数個冷凍してみました。柿を冷凍するのは、実は鳥のためです、昔の人は、柿の木には2個残しました。「一つは鳥に、そしてもう一つは行き倒れの旅人に」、今は行き倒れの旅人はいないので、二個とも鳥にあげてください。来る冬に鳥が飢えないように、昔の人の小さな親切が伺われます。柿の多い年とサザンカがよく咲く秋は、大雪があると昔の人はいっていると聞いたことがあり、調べてみると「福井市の観天望気」というところに乗っていました。きっと昔の人の言い伝えですから経験からきているのだと思います。雪虫は今年は15日に飛んでいました。少し早いかと思います。冬は雪が多いかもしれませんね。ユリカモメも今年は11月12日に初めてみました。コハクチョウが、琵琶湖に飛来しているようです。高野川の鴨も少しずつ鴨の種類を増やしてきています。
 上空にはツグミが群れて飛んでいたり、カラの混群が、町中を移動し始め、イカルが数羽群れ出しました。カラ類はご存じのように冬には混群作ります。エナガ シジュウカラ メジロ コゲラ などです。町中にも降りてきますので散歩などで出会えたら 何かいいことが起こりそうな気がします。ウグイスも地鳴きで、町中をうろつき始めました。日に日に御天道さんのでるのが遅くなり西に傾くのが早くなり気忙しくなってきました。寒くなるけれど、耳を澄ませば、冬に向けて色んな音が聞こえてきます。

写真はキッチョウソウです。この花は毎年咲かずにいいことがあると咲くといわれています。いいことはなかった様な気がするのですが、逆に悪いことがなかった事がいいことなのかもしれません。